五十おやじの今日のひとネタ

とるに足りない50のオヤジによる、取りとめもない話。

【プレゼンスキル】

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プレゼンスキルを高めるための本や講座は相変わらず活況のようです。

内容は何であれ、人に、それも多数の人間に効率よく物事を伝えるというのは、意外に難しいものです。

投影する資料の作成スキルについても、色々テクニックがありますよね。

 

そんな中で、私の勤める会社に講師を呼んでプレゼンスキルについて語ってもらおうという機会があり、そこに参加させてもらいました。

その講師というのが、落語家の柳家花緑師匠でした。

期待しますよね。

でも一方で、プロ過ぎて自分に習得できるものがあるのだろうかとも思いました。

 

しかし、講座が始まってみると、冒頭に花緑師匠はこう言いました。

「人が話を聴いてくれるかどうかは、『誰が話すのか』によって決まってしまう。」

だからプレゼンスキルなんて言うものはあまりアテにはならないよ、みたいなことを言いうのです。

 

冒頭にこれですから、びっくりしますよね(笑)

でもその言葉を持ち帰って考えてみるに、「確かにそうかもしれない」な、と。

私にしたって、東大の教授が話をするのと、町工場の社長が話すのとでは聴く姿勢が違うと思います。

別に東大の教授の方をよりありがたく拝聴する、というわけではないです。

それぞれの立場を考えた場合、期待するものが自ずと異なってくると思うのです。

東大の教授が哲学について云々するのは学問的な側面から聴くのかなと思いますが、町工場の社長が哲学を持ち出して来たら、実体験に基づいたリアリティある話として聴くと思います。

 

また、家族持ちの40歳男性が話すことと、5歳児が話すことでも当然違いますよね。

これも5歳児の言葉はしょせん子供のたわごとと言いたいわけではないです。

例えば、40歳男性が「大人っていうのは勝手な部分あるな。」と言っても「まぁ、そうだよね。」くらいの相槌程度かと思いますが、5歳児が同じように「大人って勝手だな。」と言ってきたら、ちょっとグサッときませんか?(^^;

 

なので、テクニカルな意味でのいわゆるプレゼンスキルはある程度効果もあると思いますが、それだけできちんと伝わると思ったら大間違いなんだろうなと。

まず自分が相手にどういう人間に見られているのかを理解するところからなのかもしれません。

あとは、その期待に沿うようなプレゼンをするのか、逆にいい意味で期待を裏切るようなボールを投げ込んでみるのか。

 

いずれにしろ、スキルというよりは、その人の人となりや経歴をベースにして、そして何よりも「みんなに伝えたい!」という熱意なのかなと思います。

 

ではまた。